今インコグニートが熱い① ブルーイのソロアルバム

インコグニート(Incognito)が、好きです。
もう10年以上も前の話になりますが、
とあるR&B/ソウル愛好者の集まりの場で、私が
「インコグニートが好きです!」と言ったら、ある人に
「ああ、あれはアシッド・ジャズだからねえ…。
(R&B/ソウルとして語るのは、どうかと思うねえ…。)」と
言われたことがありました。

私はその頃、アシッド・ジャズというものを知らなかったので
「インコグニートって、ジャズだったのか!」と、驚きました。
確かに、言われてみれば、ジャズというかフュージョンに
近いような気はしました。
でも、インコグニートのヴォーカルって、ジャズシンガーっていうより、
R&Bシンガーっぽいんだけどな…という思いもありました。

そして月日は流れ、今は昔に比べて
「ジャズ」とか「ソウル」とかの区別がゆるやかになったので、
「インコグニートはジャズなのか、ソウルなのか」と悩まなくても
よくなりました。

さて、インコグニートの中心になっているのはブルーイ(Bluey)という人です。
中心といっても、すすんで表に出るのではなく裏で仕切るタイプ、という
印象が強かった彼が、昨年(2013)なんとソロアルバム”Leap of Faith”
をリリースしました。

私はそのジャケットを見たとき、軽い衝撃を受けました。
「ブルーイって、こんな顔だったのか!」
今までのインコグニートのジャケットにもブルーイは写っていましたが、
サングラスをかけ、遠目に写っていたり、ぼやけていたりしたため
顔面の詳細はわかりませんでした。
ところが、このソロアルバムのジャケットは、
「カメラさん、寄りすぎ!」と言いたくなるくらいの、どアップなのです。
その迫力に、ブルーイの並々ならぬやる気が感じられました。

そして中身を聴いてみて、またもや軽い衝撃が。
「ブルーイって、こんな声してたのか!」
なんと、ブルーイ本人がバリバリ歌っているのです。
まあ、外部の歌手を起用したらインコグニートの作品と変わらなくなってしまいますからね。
で、その彼の歌が、なかなかいいのです。
よくジャズの人で、本業は楽器の演奏なんだけど歌も歌っちゃう、
という人がいますよね?あんな感じの、いい意味で力の抜けたヴォーカルなんです。

全体的なサウンドは、インコグニートみたいにおしゃれです。
また、音質がよいので、クリアで聴きやすいです。
おすすめの曲は”Got To Let My Feelings Show”ですね。
それから”Take A Chance On Me”も良いですよ。
ぜひ、聴いてみてください。