Rケリーの新譜



昨年末、ニューアルバムを出した大物R&Bアーティストといえば、
ビヨンセともうひとり、Rケリーです。

Rケリーはここ数年、70年代ソウルに傾倒した作品と
21世紀型R&Bを追及した作品とを、うまくバランスをとりながら
発表し続けてきました。
最近は70年代風が続いたので、次は21世紀型かな、と思っていたら、
今回のニューアルバムは、ソロデビューアルバム”12Play”のような
セクシャルな内容になる、という情報を得ました。
ふーんと思いつつ、そのタイトルをきいてビックリ。
“Black Panties”……。

いくらセクシャル路線とはいえ、このタイトルは
あまりにもロコツ過ぎやしませんか?
昔は「チョコレートファクトリー」とか、夢のあるタイトルを
つけていた彼だったのに、一体どうしたんでしょうか。
CD全体の売り上げが低迷する昨今、少しでも消費者の目を引こうと
刺激的なタイトルをつけた、ということは考えられますが…。

そうはいうものの、CDショップに出かけていって、
若い店員さんに「ブラックパンティーズありますか?」
なんて、とても聞けないですよ私、恥ずかしくて。
問い合わせにも困るようなタイトルはつけないでほしい、と
一言Rケリー氏に申し上げたいですね。

さて、そのニューアルバム”Black Panties”。
まず1曲目の”Legs Shakin”が、いいですね。
メロウ感たっぷりの曲で、ドラマチックに歌い上げる
Rケリーは、やっぱりうまい、と思います。
続く”Cookie”は、今風の重いR&B。
「のりおーのりおー」と聞こえてしまうフレーズが
耳から離れません。
次の”Throw This Money On You”は、Rケリーファンには
聴き馴染みのある、彼お得意のR&Bですね。
そして”Genius”は、どことなく70年代風で
メロディーの美しい曲です。
“All The Way”では、ケリー・ローランドをフィーチャーしていて、
かつてのアリーヤを思い出します。
しっとりと、いい感じですね。

以上、このニューアルバムは、なかなか聴きどころの
ある作品です。ただ、あのタイトルがねぇ…と
最後までそこが気になってしまう私でした。

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