2017聴き始めは、ケイシー&ジョジョ『X』

あけましておめでとうございます。
本年もR&Bブログ”Soul! Amigo!”を、
どうぞよろしくお願いいたします。

2017年最初に取り上げるアルバムは
ケイシー&ジョジョ(K-Ci & JoJo)の『X(テン)』(2000)です。
なぜ、これなのか?
アルバムジャケットのオレンジ色の光が、
初日の出のご来光に見えたから、ではありません。
お正月休みに、中古盤発掘の旅に出た私が
掘り当てたアルバムだからです。
2000年当時、何らかの理由で買いそびれていた物でした。

アルバムジャケットとタイトルが派手な印象だったので
「中身もブッ飛んでいたらどうしよう」と心配しましたが、
実際に聴いてみると、そんなことはありませんでした。
流行に走りすぎることもなく、オーソドックスなソウルの良さを
伝える曲があったりして、堅実なR&B作品だと思いました。

楽曲はそれぞれ、人気プロデューサーが担当しています。
テディ・ライリー、ティンバランド、ベイビーフェイスと
個性の強い人たちが集まっていますが、プロデュースワークよりも
ケイシー&ジョジョの歌のほうが目立つような仕上がりだったので、
バラつき感もなく、思ったより聴きやすかったです。
どの曲もメロディーが良く、素晴らしかったのですが、
特に気に入ったのは、ディヴァンテがプロデュースした
〝Get Back”です。
ディヴァンテって、いいプロデューサーだなあと、
改めて思いました。

歌の面でいうと、まずはケイシーですよね。
彼の歌は、昨年流行した「神ってる」という表現がぴったりです。
紛れもないソウルマン。素晴らしいです。
そしてジョジョがまた、いいんですよねー!
ケイシーと少しタイプは違いますが、
彼の熱い歌も、胸に深く染みました。

こんな素晴らしいアルバムを、私がいくらで買ったかお教えしましょう。
なんとそれは、『90円』だったのです。

そりゃあ、15年以上も前の品物なので、外見的には
多少ヘタレているかもしれません。
しかし、日本国内盤なのでモノはいいし、ボーナストラックもあるし、
泉山真奈美さんの解説だってついています。
そんな良いCDに、どうして板チョコ一枚より安い値がついているのか。
おかしい、世の中間違っている、と拳を振り上げ抗議したくなりましたが、
どこに抗議してよいかわからなかったので、
おとなしく拳を下ろしました。
まあ素直に考えれば、良い物を安く買えてラッキー、
ということなんでしょうが、
せめて100円ぐらいはつけてあげてほしかった、と
思ったのでありました。

K-Ci & JoJo – Crazy