期待の新人 ケヴィン・ロス『The Awakening』

R&Bの名門レーベルといえば、モータウンです。
全盛期は60年代ということになりましょうが、
最近では、魅力的な男性シンガーを
次々と送り出しているので、注目です。

昨年、アルバムデビューして好評だった
BJ・ザ・シカゴ・キッドに続き、このたびケヴィン・ロス(Kevin Ross)という
男性シンガーが、アルバム『The Awakening』でデビューしました。

この『The Awakening』を聴いて思ったのは、
「真面目で、ひたむきな作品だなぁ。」ということでした。
若手男性シンガーによる現代的なR&Bにしては
落ち着きがあって、聴きやすいアルバムでした。
レーベルの先輩、ニーヨにちょっと似ていると
感じる部分もありましたが、ニーヨよりも
ポップ度は抑えた内容でした。

ひとつひとつの曲が良くできていて、
メロディーの美しさが印象に残りましたが、
なんでも、ケヴィン本人が作詞や作曲などに
関わっているとのことです。
とても音楽的センスの良い人で、
だからこそモータウンが目をつけたのかな、
と思いました。

ケヴィンの歌声は、まるで10代のように若々しく
溌剌としたテナーヴォイスです。
歌いくちも丁寧で、好感が持てました。

アルバムのおすすめ曲は
シングルカットされたメロウなミディアム
“Long Song Away”や、
マイケル・ジャクソンの「バタフライ」を下敷きにした
“Don’t Go”などですが、
他にも良い曲がたくさんありました。

今年を代表するアルバムになりそうな予感の
ケヴィン・ロスの『The Awakening』。
ぜひ、聴いてみてくださいね。

Kevin Ross – Long Song Away

Kevin Ross performing Live on Billboard