ついに表舞台へ!『Jam & Lewis, Vol.1』【全曲紹介】前編
こんにちは!
名プロデューサー・コンビ、ジャム&ルイス(Jam & Lewis)のアーティストとしてのデビューアルバム『Jam & Lewis, Vol.1』が発売されました。ゆかりの人たちを多数招いた、豪華な作品に仕上がっています。名曲揃いなので、今回は収録曲をすべてご紹介します。それではまいりましょう!
まず1曲目は、サウンズ・オブ・ブラックネス(Sounds Qf Blackness)をフィーチャーした ”Till I Found You” です。サウンズ・オブ・ブラックネスといえば、ジャム&ルイスが設立したレーベルPerspectiveからリリースされた名盤『Africa To America: The Journey Of The Drum』(94年)が忘れられません。大人数による力強い歌声が魅力でした。今回の ”Till I Found You” でも、当時の勢いそのままに、メインヴォーカルであるアン・ネズビー(Ann Nesby)のパワフルなヴォーカルが炸裂します。アンは確かグループを離れてソロに転向したはずですが、今回だけ特別に復帰したのでしょうか?私にとってサウンズ・オブ・ブラックネスといえばアン・ネズビーなので、彼女の歌声が聴けたのは嬉しかったです。
2曲目 ”Spinnin” に登場するのは、メアリー・J・ブライジ(Mary J Blige)です。彼女とジャム&ルイスといえば、スタイリスティックスをサンプリングした名曲 ”Everything” が、思い出されます。今回の ”Spinnin” も ”Everything” のように、どこか70年代ソウル風で好印象。メアリーの歌はいきいきとして素晴らしく、彼女の最近の曲のなかでは出色の出来と言えるでしょう。
3曲目の ”The Next Best Day” は ボーイズllメン(Boyz ll Men)がヴォーカルを担当しています。彼らのジャム&ルイス作品では、95年の ”On Bendeⅾ Knee” が一番のオススメです。今回の ”The Next Best Day” は、ボーイズllメンが得意とする哀愁をおびたせつないバラード。昔と変わらない美しい歌声に、気持ちがやわらぎました。
4曲目は、マライア・キャリー(Mariah Carey)を迎えた ”Somewhat Loved (There You Go Breakin’ My Heart)” 。この『Jam & Lewis, Vol.1』のなかでも、一二を争う名曲です。90年代R&Bの雰囲気をたたえた楽曲は、メロディーがとてもきれいですし、何よりマライアの歌がすごいです。彼女は曲によって装飾的な表現を多用したりしますが、今回はそれを封印。まっすぐひたむきに歌う姿に、ベテランとは思えないみずみずしさを感じました。バックに流れる超ハイトーンヴォイスも、彼女ならではのスゴ技。改めて、マライアってすごい歌手だなあ、と感服しました。
5曲目はベイビーフェイス(Babyface)が歌う ”He Don’t Know Nothin’ Bout It” 。アコギを使った、ベイビーフェイスらしいミディアムナンバーです。ジャム&ルイスとベイビーフェイスは、ともに名プロデューサーとして、80年代後半以降のR&B界を盛り上げてきました。一枚のアルバムで両者がプロデュースを分け合ったことも、よくありました。お互いによきライバルと私は見ていたので、共演はちょっと意外でしたが、三人一緒の姿を見るのはR&Bファンとしては嬉しいものですね。これからもお互いにリスペクトしあって、R&Bのために頑張ってほしいと思います。
後編に続きます。
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