7年ぶりの新作 ベイビーフェイス『Girls Night Out』



司会者「皆さま、こんにちは。今回もR&Bファンのあみさんに、最新のR&Bアルバムを紹介していただきましょう。」
あみ「あみでーす。よろしくお願いしまーす。」

あみ「今回ご紹介する作品は、ベイビーフェイス(Babyface)のニューアルバム『Girls Night Out』です。前作『Return of the Tender Lover』以来、7年ぶりの新作となります。このアルバムには大きな特徴があるんですよ。」
司会者「どんな特徴でしょうか?」
あみ「アルバムの名義はベイビーフェイス単独なんですけど、内容は若手女性アーティストたちとのコラボレーションになっているんです。ジャケットのイラストも含めて、とても華やかな雰囲気ですね。」

司会者「あみさんは、ニューアルバム『Girls Night Out』を聴いて、どのように思われましたか?」
あみ「はい、この作品はリスナーさんのタイプによって、オススメ度が変わってくるなぁ、と思いました。オススメ度が高いのは、次のような方々です。

● 今流行している最新のR&Bが好きで、よく聴いている方。

● 現在のR&Bシーンで活躍している若手女性アーティストをチェックしたい方。

●若さはじけるフレッシュな女性ヴォーカルが好きな方。

● ベイビーフェイスの作品ならすべてOK!の、ベイビーフェイス命の方。

『Girls Night Out』の楽曲は、現在流行しているR&Bのスタイルで作られているので、日頃からそういった音楽に親しんでいる方には聴きやすいと思います。ベイビーフェイスは大ベテランのアーティストですが、彼の歌声は若々しいので、流行のサウンドとの相性も悪くないですしね。それに、参加している女性アーティストは、エラ・メイ(Ella Mai)やケラーニ(Kehlani)やクイーン・ナイジャ(Queen Naija)など、今のR&Bシーンで輝いている若手の人たちばかりです。このアルバム一枚で彼女たちの歌がたっぷり楽しめるので、お得感がありますよね。また、ベイビーフェイス命の方にとっては、久しぶりの彼名義のアルバムということで、満足していただけるのではないでしょうか。」

あみ「一方、あまりオススメ度が高くないのは、次のような方々です。

● 80年代後半から90年代にかけてのベイビーフェイスの諸作品(マイマイマイなど)にノックアウトされた方。

●ベイビーフェイスの2001年のアルバム『Face 2 Face』に戸惑いを感じ、2005年のアルバム『Grown & Sexy』でホッと胸をなでおろし、2015年のアルバム『Return of the Tender Lover』で「長年R&Bを聴き続けてきてよかった…」と思った方。

● シンガーとしてのベイビーフェイスが好きな方。

● 最新のR&Bよりも、つい昔のR&Bを聴いてしまう方。

『Girls Night Out』は現行のR&Bにフォーカスした作品なので、リスナーがそれを受け入れられるかどうかがポイントになると思います。今回の収録曲をみてみると、過去のベイビーフェイス曲をサンプリングしたものがあったりしで、ちょっと懐かしい感じはします。しかし、彼がこれまでの作品で築いてきた美しいメロディーラインや甘くせつない表現、心地よいグルーヴなどは、なかなか見出せないのです。それは寂しいな、と感じる方には、この作品のオススメ度は低めになってしまいますね…。それから、本作は女性アーティストたちとのコラボアルバムとされていますが、ボーカルのメインは女性たちで、ベイビーフェイスは脇に回るという形になっています。ですから、ベイビーフェイスの歌を存分に楽しみたいという方には、物足りなさが残るかもしれません…。」
司会者「そうですか…。」
あみ「若い女性シンガーに着目することで旬のR&Bを上手くコンパイルしている点で、このアルバムはよく出来ていると思います。という私は、オススメ度の高くないほうにあてはまっているので、ちょっと複雑な心境なんですけどね(笑)。でも、ベイビーフェイスって常にヒット作と向き合うことを求められる人だから、2022年発売の新作がこのような形になったのは理解できるんですよ。今思うのは、若いリスナーさんがこのアルバムをきっかけにして、ベイビーフェイスの昔の曲も聴いてくれたらいいな、ということですね。」

司会者「ベイビーフェイスのニューアルバム『Girls Night Out』は、様々な受け止め方がありそうな作品だということですね。本日ははありがとうございました。」

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