素晴らしいアルバム! ピーボ・ブライソン『Stand For Love』



アレサ・フランクリン逝去の報をきき、
歌ものR&Bの未来を憂いていた私。
しかし、まだまだ頑張っているシンガーはいたのです!
ベテランシンガーのピーボ・ブライソン(Peabo Bryson)が
ニューアルバム『Stand For Love』を出したのですが、
これが大変素晴らしいアルバムでした。
プロデューサーが私の大好きなジャム&ルイスということで、
かなり期待はしていましたが、期待以上の出来でした。

何が素晴らしいって、まずは彼の歌声です。
ピーボといえば、70年代から活躍している人で、
もう高齢世代なんですが、歌声は全盛期のままでした。
張りがあって、クリアーで聴きやすい、
都会的で洗練された歌声。
年齢を感じさせない美声には本当に驚きました。

アルバム『Stand For Love』のなかで私が最も気に入ったのが、
一曲目の“All She Wants To Do Is Me”です。
オープニングにふさわしい華やかなアップテンポの曲で
とてもよかったです!
思わず体が動いてしまうノリのいいリズムや
ズンズンくる圧の強い重低音が、まさに”ジャム&ルイスのサウンド”で、
彼等のカッコよさが、全面に出ている曲だと思いました。
そして、そんなサウンドのボリュームに負けないくらい、
力のあるピーボの歌が、また素晴らしいんですよね。
はつらつと歌う若々しい姿に感動しました。

2曲目以降は、ピーボの得意なバラードが続きます。
さすがの表現力で、じっくりと聴かせてくれます。
バラードが続いても、曲のタイプがそれぞれ違うので、
飽きてしまうことはありませんでした。
ジャム&ルイスのプロデュースも流行に走らず堅実で、
ピーボの魅力をよく引き出していると思いました。

アルバムの最後は、ライブ音源が収録されています。
彼の往年のヒット曲のメドレーで、
これこそ歌ものR&Bの醍醐味、と思わせてくれる
素晴らしい内容でした。
デュエット相手をつとめたシャンテ・ムーアも
ロバータ・フラックを彷彿とさせる優しさがあり、
いい味を出していました。

ピーボ・ブライソンの『Stand For Love』は
文句なしの傑作R&Bアルバムです。
ぜひ、聴いてみてください。

Peabo Bryson – Love Like Yours And Mine (1 Mic 1 Take)

Peabo Bryson-All She Wants To Do Is Me (2018)

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