これは良いです!“Lalah Hathaway Live!”
レイラ・ハサウェイ(Lalah Hathaway)は、R&Bのみならず、
ジャズ、時にはゴスペルまで歌ってしまう、
守備範囲の広いシンガーです。
レイラといえば、スナーキー・パピー(Snarky Puppy)との共演ライブで
披露した、驚異の「一人で和音唱法」が話題になりました。
あれは、ほんとにすごいテクニックでしたよね。
皆様もご存じのように、彼女は70年代ソウルの伝説的アーティスト、
ダニー・ハサウェイのお嬢さんです。
ダニーが71年に発表したライブ盤は、高い評価を受け、
現在も聴き継がれている名盤ですが、
娘・レイラも、そのライブ盤には思い入れがあったようです。
このたび、念願かなって、自身のライブアルバム“Lalah Hathaway Live!”
が発売になりました。
まず、一曲目から、ダニーの代表曲“Little Ghetto Boy”をカバーし、
父親と正面から向き合っています。
レイラのヴォーカルは、父親にくらべると、
表現が細やかで丁寧で、よくこなれている感じがします。
ダニーは、カリスマ性があって、その存在自体にひきつけられるものが
ありますが、純粋に歌手としてみた場合は、私にはレイラのほうが
魅力的にうつります。
この“Little Ghetto Boy”で、
レイラは聴衆の心をしっかりつかんだと思います。
その他にも、レイラのイメージにぴったりな落ち着いた大人っぽい曲が、
ジャジーな生演奏をバックに歌われています。
特に、アニタ・ベイカーの“Angel”のカバーが良かったですね。
アニタも、レイラとよく似たタイプの、
ジャズ系R&Bが得意なシンガーですが、
両者の持ち味の違いが出て、興味深かったです。
レイラは、曲の出だしを低い音程で歌い、
個性を発揮していました。
私はどちらの“Angel”も大好きです。
これから冬を迎えるこの季節に、
しっとりとした大人のライブアルバム“Lalah Hathaway Live!”を
おすすめしたいと思います。
Lalah Hathaway – Little Ghetto Boy
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