個性派R&B、ローネイ新譜”Universal Love”



もう長いことR&Bを愛聴していますが、
最近はR&Bに「○○ソウル」と名づけることが
少なくなったなあ、と思います。

90年代は「○○ソウル」がとても多い時代でした。
代表的なのが「ヒップホップ・ソウル」でしょう。
メアリー・J・ブライジのデビュー作がその象徴と
されるこの音楽は、今のR&Bの基礎になっていると思います。

その後でてきたのが「ニュー・クラシック・ソウル」
「オルタナティヴ・ソウル」「オーガニック・ソウル」
「ネオ・ソウル」ですが、これらの違いを明確に説明
できる人は、まずいないのではないでしょうか。
この4つは、ほぼ同じもので、その系統のアーティストには
以下のような特徴があると、私は思っています。

1.インテリっぽい
2.名前がフルネームではなく、ニックネーム風
3.歌専業ではなく(ホレボレするような歌声を
持つ人は少ない)楽器を演奏したり、プロデュース的な
ことにもかかわったりする
4.60〜70年代のソウルに影響を受けていて、
バックが生演奏風である
5.とにかく独自の音楽に対するこだわりが強い

これにあてはまる人が、ディアンジェロとか
マックスウェルとかエリカ・バドゥだと思います。
彼ら以外にも、ほんとにたくさんの人がデビューしたのですが、
今はその活動状況が、あまり伝わってこなくなりました。
私はこの手のR&Bが大好きだったので、残念に思っていました。

ところが先日、オーガニック・ソウルの草分け的存在である
ローネイ(Laurnea’)が久しぶりにアルバムを出したというので
嬉しくなりました。
彼女は、新譜の発売に合わせて来日したようで、
東京のタワーレコードにフラっと現れて、
店員さんをビックリさせたそうです。
私も、たまにタワーレコードに行きますが、
隣にローネイが立っていたら、そりゃビックリすると思います。

さて、彼女のニューアルバム”Universal Love”ですが、
最初の曲”Universal Love”が、とてもよかったです。
インコグニートみたいな、ちょっとハウス風の
ノリの良い曲で、ウキウキしてきます。
彼女ももうベテランですが、その歌声はキュートで
軽やかで、とても個性的でした。
これ以外の曲も、よくできていると思うので、
昔オーガニック・ソウルが好きだった方や、
今流行しているR&Bとは一味違うものを聴きたい、
という方におすすめしたいアルバムです。

ローネイの新譜発売をきっかけにして、
かつてのオーガニック・ソウル系アーティストが
一人でも復活してくれることを願っています。

Laurnea’ / Universal Love Official Promotion Video

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