フィル・ペリーも熱唱!インコグニートが新作を発売



こんにちは。

結成40周年を迎えた、インコグニート(Incognito)。そんなに長いキャリアがあるなんて信じられないくらい、いつもフレッシュなジャズ・ファンク・サウンドを届けてくれます。先日、3年ぶりとなる彼らのニューアルバム『Tomorrow’s New Dream』が発売されたので、さっそく聴いてみました。

今回も手堅い演奏と多彩な歌で、インコグニートらしさを充分に味わえる内容になっていました。ジャズ特有のお洒落感と、ソウルフルな歌の組み合わせって、本当に素敵ですよね。インコグニートは、90年代は”Everyday”などテンション高めのダンスミュージックをやっていましたが、最近はもっと落ち着いた、大人のグルーヴィーサウンドが多くなっています。聴いていると自然に体が動く感じが、とても気持ちいいなと思いました。

さて、歌もの好きのリスナーの関心は、歌っているのは誰かということになります。今作もベテランから若手まで、多くの歌手が参加していますが、一番の目玉はやっぱりフィル・ペリー(Phil Perry)ではないでしょうか。

彼は驚異のハイテナーで有名な人ですが(今作でも披露している)、それだけではなく、歌いくちが丁寧でとにかくうまいので、私のお気に入りシンガーのひとりです。すっかりベテランになったフィルが2017年に出したアルバムを聴いたとき、さすがに全盛期の勢いはみられなくなっていたので、今後、シーンに登場する機会が減るのではないか、と危惧していました。ですから、今回フィルの歌声を聴くことができて、とても嬉しかったです。”For the Love of You”という曲でメイサ(Maysa)とデュエットしているのですが、まだまだ元気なフィル氏なので、できれば単独で歌わせてあげてほしかったですね。

それから、こちらもベテランのアカペラグループ、テイク6(Take6)が”The Weather Report”に参加しています。インコグニートもテイク6も、ジャズとソウルの融合を表現しているアーティストですが、共演は初めてなのだとか。テイク6の華やかなコーラスワークと、インコグニートの躍動感あふれる演奏がうまくかみあって、素敵な曲に仕上がっていました。

インコグニートはライブも素晴らしくて、よく来日もしています。今年も12月に来日公演がおこなわれるとのことです。ライブに行かれる方は、ニューアルバム『Tomorrow’s New Dream』 で予習するのもいいかもしれませんね。そして、彼らの生演奏を思いっきり楽しんできてください。

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