60周年記念盤 ザ・テンプテーションズ『Temptations 60』



司会者「R&Bファンのあみさんに、おすすめのアルバムを紹介していただくコーナーです。それではお呼びしましょう、あみさーん!」
あみ「アミデス…ヨロシクオネガイシマス…」
司会者「ど、どーしたんですか?! なんか緊張されてるみたいですけど。」
あみ「ハイ…。今回ご紹介するのは、歴史と伝統を誇るソウルグループの最高峰、ザ・テンプテーションズ(The Temptations)ということで、ヘタなこと言いやしないかと緊張しちゃって…。」
司会者「まあそう固くならずに(笑)もっと気楽に、あみさんなりの感想をお話しいただければいいんですよ。」
あみ「そうですか?それじゃちょっと失礼して(どっこいしょ)」
司会者「あみさんもリラックスされたようなので、始めてまいりましょう。」

司会者「テンプテーションズの新作『Temptations 60』は、デビュー60周年を記念したアルバムなのだそうですね?」
あみ「そうなんです!日本式に言えば「還暦おめでとう」って感じですかね。アメリカに還暦祝いの習慣はないと思いますが(笑)ファンとしては「60周年おめでとう。長い間お疲れさま。そして、ありがとう」という気持ちですね。」
司会者「60年もの長い間、活躍を続けてこられたってすごいことですよね。」
あみ「はい、その秘密はふたつあると思うんです。まず、楽曲が時代に合わせてうまくアップデートできたこと。彼らはわりとコンスタントにアルバムを出しているんですけど、その時々の流行を無理なく取り入れているんですよね。だから歴史あるグループであるにもかかわらず、古臭さを感じさせないんです。しかしそうであっても、モータウン・サウンドという彼らの根幹が揺らぐことはなかったので、ファンは安心して ”現代のテンプス” を楽しむことができたのです。」
司会者「なるほど。」
あみ「もうひとつは、メンバーチェンジを行うことで、歌唱力を高いレベルで維持できたこと。もう、入ってくる人みーんな、歌うまいんですから!力強いリードヴォーカルに厚みのあるコーラスは、他の追随を許しませんっ!なんていうかテンプテーションズの歌って、独特の ”圧” があるんですよね。そこがとっても魅力的なんです。」
司会者「そうですか、よくわかりました。」

司会者「それでは、新作『Temptations 60』から曲を聴いていきましょう。」
あみ「ハイ!まずはアルバムのテーマ曲ともいえる ”When We Were Kings” をどうぞ。これは、テンプテーションズの歩みを歌った曲で、昔を懐かしみながらゆったり聴けるソウルナンバーです。プロデュースしたのは、ナラダ・マイケル・ウォルデン!」
司会者「ナラダですか!80’s世代には懐かしい名前ですね。」
あみ「そうですね。この曲も、ナラダらしく明るい雰囲気に仕上がっています。彼はプロデユースだけでなく、ドラムやキーボードの演奏もするなど大活躍。そしてナラダ以外のゲストも豪華で、ベースはラリー・グラハム、ホーンはトム・マローンが担当しているんですよ。」
司会者「テンプテーションズ60周年のお祝いのために、豪華ゲストが集まったということですね。」
あみ「続いての曲も、ビッグネームとのコラボ作です。モータウンの盟友、スモーキー・ロビンソン(Smokey Robinson)が作った ”Is It Gonna Be Yes Or No” です。スモーキーらしいスローナンバーで、彼とテンプテーションズメンバーによる、ベテランならではの味わい深い歌が聴きどころです。」

司会者「この2曲とも、穏やかで懐かしい印象を受けたのですが、アルバムの他の曲もこんな感じなのでしょうか?」
あみ「いえ、それがそうとも言えないんです。人種差別に抗議するBLM運動に影響を受けたと思われる ”Time For The Peaple” など、メッセージ性のある辛口の曲も入っているんですよ。辛口の曲はお祝いムードにそぐわない、と思われるかもしれません。でもこういう曲が入ると、アルバムにメリハリがついて全体の質が高まるので、良いと思いますね。今回の『Temptations 60』の1曲目 ”Let It Reign” も辛口系なんですけど、実はこれ、すごくおすすめなんです。ジャズ風のトラックにクールなラップ、そこに斬りこむテンプテーションズのコーラスという構図が、めっちゃカッコいいんですよ〜!」

司会者「『Temptations 60』では、いろいろなタイプの曲が楽しめるのですね。ところで、今作にはあみさんが特に気に入られている曲があるのだとか?」
あみ「そうなんです!『Temptations 60』には新曲以外に、過去に発表された曲の新録バージョンも、いくつか収録されています。そのなかのひとつの ”Elevator Eyes” という曲が、とても気に入っているんです!この曲は、元は2000年に発表された『Ear⁻Resistible』というアルバムに入ってたんですけど、その頃から大好きで。メロウでお洒落なアーバンミディアムで、情熱的な歌にもうメロメロなんです〜(笑)60周年を記念するアルバムの1曲に選ばれて、すごく嬉しかったですね。」
司会者「それではあみさんのリクエストにお応えして、『Temptations 60』と『Ear⁻Resistible』の ”Elevator Eyes” を、2曲続けてお届けしましょう。」
あみ「( わーい (≧▽≦) )」
司会者「ということで、曲を聴きながらお別れです。次回もお楽しみに!」


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