あみのR&B日記 「MRI」



数年前、私はめまいと吐き気があったので医療機関を受診しました。診察した医師は「三半規管の調子が悪いみたいですね…。ま、念のため頭のMRIを撮っときましょう。」と言ったので頭部MRI検査を受けました。結果を見て医師は「血管にちょっと気になるところがありますね…。治療の必要はありませんが、念のため年に一回MRIを撮りましょう。」と言ったので、その言葉に従い毎年MRI検査を受けています。

医療の検査は、どんなものでも不快感がつきものです。胃カメラはかなり不快指数の高い検査ですが、私はこの頭部MRI検査が胃カメラの何倍も苦手なのです。頭部MRI検査を受ける人は、狭い空間に押し込められ、そこで身動きをせずに30〜40分間じっと仰向けに横たわっていなければなりません。そしてその間は工事現場のような大騒音にさらされ続けるという苦行に耐えねばならないのです。

ある年の検査の最中、私は機械の中で横たわりながら、いろいろ考え事をしていました。「検査が終わったらあれをして、それからこれをして…。やることいっぱいあるのに、まだ終わらないのかなあ。早くこのうるさいところから抜け出したーい!」そう思っているうちに心臓がドキドキし始めました。それがだんだん大きくなり、これはヤバイと思って ″具合が悪くなったときに押す用ブザー” を初めて押したのです。ところが何回押しても何の反応もありません。緊急用のブザーを押しても助けてもらえないんだ、と思った瞬間、胸の鼓動が爆上がりしました。助けてー心臓が破裂するー!とパニックになりかけた頃、「終わりましたよー」という声とともに私は助け出されました。

検査技師さんいわく「ブザーは鳴ったけれどあと少しで検査が終わりそうだったから続行した」とのことで、マイクを通じて機械内の私にそう伝えたらしいですが、大騒音のために聞こえませんでした。検査の結果は「異常なし」で、それはよかったと思うものの、あんな苦しい経験は二度とゴメンだと思ったのでした。

さて、今年もMRI検査の季節がやってきました。以前の心臓バクバク体験は一種のパニック発作ではないかと疑った私は、パニック発作を予防する方法を調べたうえで、MRIを乗り切る対策を考えました。

1.検査中はずっと目を閉じていること。私はそれほど強い閉所恐怖症ではありませんが、機械内の狭さを見て意識してしまうと心が圧迫されそうな気がするので目は閉じます。

2.体の力は抜いてリラックスし、頭のなかでいろいろ考えないこと。考え事をすると交感神経が優位になりすぎてパニック発作の恐れがあるので、何も考えずにボーっとした状態を保ちます。

3.静かな呼吸に合わせて数を数えること。ゆっくりした呼吸を心がけ、数を数えることで余計な考え事をしないようにします。

以上のような対策をもって今年のMRIに挑んだところ、呼吸と数を数えるタイミングはバラバラになりましたが、検査中にブザーを押すこともなく、なんとか乗り切ることができました。そして結果を見た医師から「問題ありませんね。次の検査は2年後でいいでしょう。」という嬉しい言葉をいただいたのでした。

皆さんは苦手な検査はありますか?

ということで音楽にまいりましょう。MRIのようにアルファベット3文字がタイトルになったマイケル・ジャクソン (Michael Jackson)の ″P.Y.T.” をお届けします。この曲は1982年のアルバム『Thriller』に収録されています。『Thriller』は先日他界したクインシー・ジョーンズがプロデユースしたポップ・ミュージックの極みといえるアルバムで、とてつもない大ヒットを記録しました。

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