ここにもあった90’sネタ クリス・ブラウン“She Ain’t You”



90年代のR&B界では、70〜80年代のソウルミュージックを
サンプリングする(曲の一部を拝借する)ことが
大流行しました。
メアリーJ・ブライジやR・ケリーなどの人気者は
よくこの手法を用いていましたし、
新人のデビュー盤にも、何かしらネタが仕込まれていました。
そういうものを聴いて、
「あっ、これ、ホラ、あれ!(曲名がなかなか出てこない笑)」と
元ネタを探し当てるのは、楽しいものでした。
自分の好きな曲がネタに使われていると、
自動的に、その新曲も気に入ることが多かったです。

そして現在、今度はその90年代のR&Bを、
若手のアーティストがサンプリングするようになってきました。
「ああ、R&B界も『順送り』なんだなあ…」と
リスナー歴の長い私は、しみじみと感じました。

以前、クリス・ブラウン(Chris Brown)の
“She Ain’t You”(2011年)を聴いたときは驚きました。
80年代のマイケル・ジャクソン“Human Nature”を90年代のSWVが
サンプリングした“Right Here”を、
2010年代のクリスがサンプリングする、という
いわば「3世代同居」のようなことが行われていたからです。
「そこまでやる?」と思いましたが、
マイケルやSWVをリスペクトするクリスの思いが
伝わってきて、なかなか良かったです。

さて、10年後、この“She Ain’t You”をサンプリングする強者は
果たして現れるのでしょうか?
そして、その頃にはどんな曲がサンプリングのネタに
なっているのでしょうか?
ちょっと楽しみになってきました。

Chris Brown – She Ain’t You

SWV – Right Here

Michael Jackson – Human Nature

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