70歳で新作発売!ビリー・オーシャン『One World』



こんにちは。
今回はイギリスのベテランソウルシンガー、ビリー・オーシャン(Billy Ocean)を取り上げてみたいと思います。

ビリー・オーシャンは、1950年、トリニダード・トバゴで生まれ、9歳でイギリスに移住しました。その後、歌手・作曲家として活動するようになり、84年に出した5枚目のアルバム『Suddenly』が世界中で大ヒットし、人気シンガーとなりました。ではこのアルバムから、彼の代表曲”Caribbean Queen”をお聴きください。

”Caribbean Queen” は、80年代の洋楽を代表する曲のひとつ、といってよいかと思います。キャッチーなメロディーとリズム、リズミカルで滑らかなビリーの歌声が万人に愛され、大ヒットとなりました。

80年代のブラックミュージックは、70年代のそれに比べてかなりポップ度が増し、人種の枠を超えて人気を集めるようになっていました。マイケル・ジャクソンやライオネル・リッチーは、そのような時代背景にマッチした曲を発表して人気者になっていましたが、ビリー・オーシャンもその路線をとることで、成功をおさめました。

それでは、彼の86年の6枚目のアルバム『Love Zone』から ”When the Going Gets Tough, the Tough Get Going”を聴いていただきましょう。これは映画『ナイルの宝石』の主題歌にもなったポップなナンバーです。こちらも、大ヒットしました。

私は、ビリー・オーシャンの曲では ”Caribbean Queen” が一番好きなのですが、アルバムでは81年の3枚目『Nights(Feel Like Getting Down)』が一番気に入っています。まだ彼がブレイクする前の作品で、キレのあるダンスミュージックを腕の良いミュージシャンが演奏し、そこに軽やかなビリーの歌がのるという、とても爽快なアルバムです。

大ヒットしたアルバム 『Suddenly』は、時代の音が充満しすぎて、今聴くと古さを感じてしまうのが正直なところです。しかし 『Nights(Feel Like Getting Down)』は今聴いてもまったく色褪せておらず、楽しめるアルバムなのです。それではこのアルバムから、タイトル曲をお聴きください。

今年70歳になったビリー・オーシャンは、このたびオリジナルアルバム『One World』を発表しました。80年代のビリーのヒット作を手掛けたバリー・イーストモンドが、今回も制作に名を連ねています。敏腕プロデューサーの彼は、 古すぎず新しすぎない絶妙なサウンドプロダクションで、ベテランの味をうまく引き出しています。ビリーも自然体でのびのびと歌っており、好感の持てる作品です。ではこのニューアルバムから、彼のイメージにぴったりなレゲエ調の”Love You More”をご紹介します。

70歳で現役シンガーとしてオリジナルアルバムを発表したビリー・オーシャン。素晴らしいことだと思います。いつまでもお元気でいてください。

     

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