発売30周年 ラルフ・トレスヴァント『Ralph Tresvant』



こんにちは。

ベテランR&Bシンガー、ラルフ・トレスヴァント(Ralph Tresvant)の大ヒットアルバム『Ralph Tresvant』が、今年で発売30周年を迎えるそうです。ということで、今回はこの『Ralph Tresvant』を取り上げてみたいと思います。

ラルフ・トレスヴァントは、1968年にマサチューセッツ州ボストンで生まれました。1980年に、ボビー・ブラウン、マイケル・ビヴンス、リッキー・ベル、ロニー・デヴォーらとともに、ボーイズ・グループ、ニュー・エディション(New Edition)を結成。1983年に、アルバム『Candy Girl 』でデビューし、タイトル曲の”Candy Girl”が、見事R&Bチャートの第1位に輝きました。ラルフはメインヴォーカルを担当。ジャクソン5時代のマイケル・ジャクソンのようなボーイ・ソプラノを披露し、ニュー・エディションはたちまち人気グループになりました。その後、メンバー交代(ボビー・ブラウンが脱退して、ジョニー・ギルが加入)を経て、すっかり成長した彼らは、1988年に傑作アルバム『Heart Break 』を発表します。そして、そこから”If It Isn’t Love”というヒット曲も生まれました。その後、メンバーのソロ・プロジェクトが進められ、ラルフは1990年に初のソロアルバム『Ralph Tresvant』を発売しました。

『Ralph Tresvant』は、当時大流行したニュー・ジャック・スイングやヒップホップの要素が、取り入れられた作品です。力強いビートを軸にしながら、きらびやかなシンセ音がふんだんに使われ、華やかな印象を与えています。ノリのよい曲が多く、ラルフの歌にも勢いがあり、彼はラップまで披露しています(これが結構うまいんですよね。)その一方で、ラルフの甘い歌声をいかしたスロウナンバーの出来ばえもよく、全体的にバランスのとれた、良質なポップR&Bアルバムとなっています。

アルバムのなかで、最も素晴らしい曲が、 ”Sensitivity”です。人気プロデューサー、ジャム&ルイスの制作で、彼らが手がけた曲のなかでも最高傑作との声もきかれる、絶品ミディアムです。ジャム&ルイス特有の圧のあるビートの上に、ラルフの優しい声がふわふわと漂うさまが、なんとも言えず気持ちいいんですよね。これはクセになるタイプの名曲だと思います。その他には”Do What I Gotta Do”というバラードも素晴らしく、おすすめです。

『Ralph Tresvant』の発売から30年たった今、 ラルフ・トレスヴァント は、ジョニー・ギルとのデュエットで”Perfect”という曲をヒットさせています。ミュージックビデオに登場した彼は、昔と変わらずイケメンでした(ジョニーもかっこよかったですが。)2020年になって、ニュー・エディションのメンバーの名前をヒットチャートに見ることができるなんて、本当に嬉しいことです。彼らには、これからも長くR&Bを歌い続けてほしいと思います。    

 

     

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